三段峡は広島県の北部、安芸太田町の「柴木川」の浸食によりできた全長約16キロにわたる渓谷です。
広島市内からは車で北に約1時間半ほど、周囲は自然の多い場所ですが、広島県民なら認知度はかなり上位、宮島、平和記念公園には当然及びませんが、それでも県内10番以内に入る観光地です。
ハイシーズンは新緑の映えるゴールデンウィーク頃、紅葉の美しい11月初旬にかけてです。
今回は紅葉シーズンの三段峡を歩いてみましたのでご紹介してみたいと思います。
三段峡散策ことはじめ~散策のルートはどうする?
全長約16キロにも及ぶ三段峡、散策のルートや見どころがいくつかあり、それぞれで所要時間などが異なってくるので事前に計画を立てておくとよいでしょう。
おすすめの散策ルートは次の二つ
1、三段峡正面口~黒淵(渓谷美堪能コース)
旅館やお土産屋さんのある三段峡の玄関口「正面口」から渓流によって削られた奇石や新緑のシャワー・黄金色に輝く紅葉を見ながら黒淵にある黒淵荘(お食事可)を目指すルートです。
黒淵荘へは手前から渡船で行くルートも選べますので、谷筋に迫る崖の間を船で渡り、谷間に沿うように建造された「黒淵荘」でお食事をいただくのも一案です。
もちろんその先足を延ばせば三段峡のハイライトである「三段滝」「二段滝」に行くことはできますが、距離と時間との相談になります。
| 所要時間 | 三段峡正面口から黒淵 片道50分 |
|---|
2、水梨口~三段滝・猿飛(中流部周遊コース)
やはり三段峡のハイライトは渓谷の奥に鎮座するように構え、滝の音を轟かせる「三段滝」です。こちらへの最短ルートは三段峡正面口から車で約30分北側に回り込んだ「水梨口」からになります。
ココからだと時間的にも三段峡の「三段滝」「二段滝」2つの名所を巡ることも可能にするでしょう。
| 所要時間 | 中流部周遊 周遊3時間 |
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三段峡バスをうまく活用する
紅葉シーズンには正面口と水梨口をシャトルバスが運行しています。バスを使えば基本往復ルートとなる三段峡を片道ルートで楽しむこともできます。

三段峡シャトルバス
| 通常運行 | 土日祝のみの運行 |
|---|---|
| 運行時間 | 正面口入口発(9:40)⇒ 水梨口駐車場着(10:20) 水梨口駐車場発(14:00)⇒ 正面口入口着(14:40) |
| バス料金 | 片道700円 |
| 休業期間 | 冬季期間(12月~3月)休業 天候等により運休 |
さらに詳しいシャトルバスについての情報はこちら
もし「正面口から遅い時間に入ってしまい、三段滝を見るころには日が暮れてきた」なんてことがあるとちょっと話がややこしくなります。
水梨口からタクシーは呼べますが、正面口まで約五千円と乗車人数が少ないと高額になりますので注意が必要です。
紅葉シーズンの三段峡水梨口から
今回は正面口に車を置き、水梨口までバスで向かいました。

こちらが水梨口ルート入り口

このような遊歩道に沿って進んでいきます。道幅は狭い個所もあるので通行には注意が必要です。

色づき始めの時期でしたが、木によってはかなり紅葉が進んでいました。


谷筋の川は浸食が深くないところは遊歩道が水面付近を通ります。

遊歩道は狭い所で一人分の幅。

すぐそばが崖のような危険個所にはひざ下くらいの石造りの柵がもうけられています。

やがて三段滝にたどり着きます。三段滝は落差が約30mあり、写真ではわかりにくいですが、手前ふたつの奥に3段目の滝があります。

三段滝からは黒淵に引き返していきます。ふと水面をのぞいてみると川魚がたくさん!

白く荒々しい岩が続く

三段峡内は時々階段はありますが、それほどアップダウンの続く場所はありません。

崖壁をバックに映える紅葉が美しい!

色づきの進む楓

岩をくりぬいて作られたトンネルを通る。

黒淵層まではあとわずか、下流に行くにつれて浸食が深くなっていき、川の色も青緑色をしています。



いくつかの橋を渡り

赤い橋が見えてきたところに黒淵荘はあります。

黒淵荘では暖かいうどんをいただきました。

黒淵渡船に乗ってみます。この断崖の間を下っていきます。

黒淵渡舟
| 運行時間 | 例年4月上旬~11月下旬 9:00~16:00 |
|---|---|
| 料金 | 大人(高校生以上)往復500円 片道300円 |
迫力のある崖の上に映える紅葉が美しかったです。

振り返るとうどんをいただいた黒淵荘が小さく見えます。

10分前後くらいで船着き場に到着。

ここからもう少し歩いて三段峡正面口に向かいます。

黄金色に色づく。

遊歩道は狭い所でこんな感じの道が続きます。

轟音とともに流れる川、かなりの高低差があります。


流麗な姉妹滝、ここから正面口へはわずか5分です。

入り口に戻ってまいりました。

正面口のお土産屋さん、戻られたらぜひ三段峡名物の「栃餅」を食べてみてください。




















