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佛通寺紅葉シーズンの三原市の古刹「佛通寺」を訪ねる

佛通寺

広島県でも有数の紅葉スポットで人気の佛通寺

以前から気になっていた佛通寺、ちょうど紅葉のシーズンに訪ねることができたのでご紹介してみたいと思います。

佛通寺は、広島県でも有数の紅葉の名所、その紅葉の美しさゆえに、毎年シーズン中は多くの観光客でにぎわいます。

ただし、その人気の高さから交通規制など、ちょっと予想していない状況もありましたので、そのあたりもまとめてみたいと思います。

佛通寺の案内板

佛通寺

住所広島県三原市高坂町許山22

佛通寺の紅葉見学で気を付けることは?シーズン中は交通規制あり-駐車場も大混雑か

2022年も平日一方通行の規制がかかる?

やはり、県内でも人気の紅葉スポットとあって、最盛期の祝祭日は、お寺に続く道路には渋滞の列が続きます。

例年、紅葉の見ごろを迎える11月初旬から下旬にかけて周辺道路に一方通行などの交通規制がかかります。

それもそのはず、佛通寺は、三原市高坂町の山中にあるうえ、ところどころで離合が必要な細い山道が続き、駐車場所が少ないというのも混雑の理由なのです。

POINT

佛通寺のシーズン中の訪問は渋滞を避けるため必ず事前に情報をチェックしておこう!

交通規制等の情報は三原市のホームページを参照してみてください。

佛通寺までのアクセス(国道2号線方面から県道50号線を通るルート)

次に佛通寺に至るアクセスについてです。

今回は国道2号線から県道50号線を北上したのですが、県道50号線の途中に警備員の方が立っておられ、左に迂回するように誘導されました。

ここからが一方通行規制の始まりです。

まっすぐ行くと佛通寺まで1キロもないのですが、4キロほど遠回りとなります。

下の地図の「地蔵堂」というお堂のところを左に誘導された

これが「地蔵堂」付近です。

警備員の方がおられたのと、佛通寺までは、臨時に設けられたような案内の看板が出ていました。

カーナビに「道が間違っている」としつこく指摘されるかもしれませんが、現地の案内に従い進んでいきましょう。

佛通寺までのアクセス(三原久井インターから県道50号を通るルート)

高速道路から佛通寺へのルートは、山陽自動車道三原久井インターを降りたらすぐに左折、100メートルほど行った交差点をもう一度左折で国道486号線に入ります。

そこから約1.5キロで「県道50号」に入りますが、県道は新旧二つのルートがあります。旧道は「離合困難で迂回するように」との看板がありますので、幅員も広い新道を通るのが無難です。

国道486号から県道への入り口がこれまたわかりにくいのでうっかり通り過ぎないことと、カーナビによっては、旧道をナビされることがあるかもしれないので注意!

佛通寺の歴史について、どういうお寺なの?

ここで佛通寺のことについて少々触れてみたいと思います。

まず佛通寺の歴史について、とーっても簡単ではありますが、パンフレットなどは多少言い回しが難解だったので要点のみご紹介してみますね。

佛通寺の成り立ち(室町時代~)

佛通寺は1397年小早川春平が愚中周及(ぐちゅうしゅうきゅう)禅師(大通禅師)を招いて開いた寺院です。

寺の名前の由来は、大通禅師の師匠の号である「佛通禅師」によるもので、その後、小早川一族のもと、最盛期には山内に八十八の寺、その下に三千の末寺を抱えるほどに発展しました。

佛通寺の成り立ち(戦国~安土桃山時代)

応仁の乱の後、戦禍を被るも、小早川隆景の治世で一時復興、しかし福島氏による寺領の没収などで寺は存続の危機に立たされました。

佛通寺の成り立ち(江戸時代~)

その後、浅野氏の保護のもと、再建や修繕が行われましたが、相次ぐ火事の被害に遭い、明治初期には、明治維新の神仏分離により、廃仏毀釈が行われたり、国による上地令などにより、再びその面目を失いました。

佛通寺の成り立ち(明治時代~)

明治38年には香川寛量和尚のもと、臨済宗14本山のひとつとして独立。専門道場を備えた西日本唯一の大本山として、現在に至ります。

境内の景観、お堂、収蔵品など貴重な文化遺産が数多く残されています。

佛通寺の駐車場から山門までは清らかな紅葉の景色が広がる

ではいよいよ、今回の紅葉見物の様子をお伝えしていきたいと思います。

今回は、平日の訪問だったため、第2駐車場に車を止めることができましたが、駐車枠の3分の2くらいは埋まっている状況でした。

混雑していなければ、第2駐車場の利用をおススメします。

第2駐車場から山門まで約200メートルほど歩きますが、写真のような美しい紅葉を見ることができます。

駐車場すぐのところには「雪舟亭 掬水」という和菓子屋さんがあり紅葉を見ながらお抹茶をいただけるようになっていました。

佛通寺の和菓子店

和菓子屋さんのそばにある句碑、この辺の林も紅葉が素晴らしいです。

山門の手前には、その名も「佛通寺川」という川が流れており「巨蟒橋」(きょもうきょう)という橋が架かっています。

橋のたもとには「羅漢槙」という大通禅師のお手植えとつたえられるイヌマキの巨木がたっています。県の天然記念物指定です。

こちらは「総門」といわれる佛通寺の正門です。

写真ではわかりにくいのですが、総門の土塀には5本のラインが引いてあります。このラインはただのデザインというわけではなくて、由緒正しきお寺である証のいわばマークのようなものなんです。

この五本の線は、後小松天皇(かの一休さんの父君)の勅願寺であることを示しているそうです。

総門手前の紅葉の様子

巨蟒橋を渡り総門を入る手前の付近です。立ち並ぶ石灯篭が紅葉の風景にとてもよく溶け込んでいます。

紅葉のトンネルのようで大変美しいです。

境内に向けての一枚

佛通寺の境内の様子

境内の内部は広々としています。

写真左側は「佛殿」というお堂、釈迦三尊像が祀られています。

佛通寺の境内の様子1

境内から山側を見ると、朱色の塔が建っているのがわかりますでしょうか?

この塔は、昭和初期に建てられたという「佛通寺多宝塔」です。

この多宝塔へは後述します階段を上って近くまで行くことができます。

「佛殿」正面からの様子

佛通寺の佛殿

建造物と紅葉

観音堂と五百羅漢

総門入って左手には「観音堂」という十一面観音を祀ったお堂があります。

観音堂向かって左奥には「羅漢庭」という五百羅漢が奉安された場所があります。

佛通寺の大広間「大方丈」

こちらは境内でもひときわ大きな建物「大方丈」という法要や法話などが行われる多目的の広間です。

正面向かって右側に玄関があり、そこから内部を見学できるようになっていました。

佛通寺大方丈

大方丈の廊下

廊下から外に目を向けるとこんな感じの風景がみられます。

何十畳もありそうな大方丈の大広間

佛通寺の大方丈の大広間

釈迦三尊像の祀られる佛通寺の仏殿

こちらは「佛殿」の様子。釈迦三尊像が祀られています。

三尊とは、釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩のことで、人々と心を共にし、あらゆる悩みや苦しみから救うという菩薩の本願(衆生救済の誓願)を表現されています。

佛通寺釈迦三尊像

佛通寺「禅堂」座禅修行の場

境内の向かって右手奥には「禅堂」というお堂があって、修行僧の座禅を行う場であるということです。

佛通寺座禅道場

これは、叩いて何か合図を送るものでしょうか、禅堂のそばに設置されていました。

佛通寺修行の合図

ちょっとした山登り、佛通寺多宝塔を目指す

境内の見学はこの辺にして、ここから山の中腹に見えた「多宝塔」に向かってみたいと思います。

写真は佛通寺川に架かる「巨蟒橋」を渡って出たすぐのところにある「崑崗池」(こんこういけ)という池です。

この池は定かではないが雪舟作と伝えられているそうで、池の奥には「三安観音」(みやすかんのん)像があります。

三安とは「家安かれ、身安かれ、子安かれ、過去現在未来、三世に渡る平安無事」という意味だそうです。

佛通寺の三安観音

先ほどの朱色の「多宝塔」にはここから階段を上っていきます。

キレイな階段があるのも最初のほうだけで、次第に細い石段みたいな道に変わっていきます。

佛通寺の開山堂

やっとの思いで「多宝塔」まで到着、残念ながら周囲の見晴らしは思ったほどではありませんでしたが、多宝塔のそばには「地蔵堂」という国指定の文化財のお堂も建っています。

佛通寺の多宝塔

やっぱり寺院と紅葉の組み合わせはベストマッチだった

今回は、紅葉もさることながら、歴史ある寺院も散策できたのがとても貴重でした。

紅葉か、社寺の見学か、この辺は好みがわかれるところでしょうが、紅葉がメインで見たい!という方は、境内よりも、駐車場から佛通寺川沿いの「巨蟒橋」からの眺めや「羅漢槙」付近の一帯がオススメのビューポイントです。

こちらも境内の外にある「輪蔵」という建物の付近。輪蔵とはお経を収める「経堂」という意味だそうです。

佛通寺川をはさんで、境内の禅堂付近に向けての眺め。

透き通る紅葉!佛通寺第2駐車場に至る道路付近

この辺のカエデは、逆光に照らされると、葉が透き通るように見え大変美しかったです。

佛通寺山門へ至る紅葉2

「巨蟒橋」から佛通寺川の眺め

川沿いで気温が低めなのか、より紅葉が進んでいました。

佛通寺から車で40分ほどの場所にはこんな紅葉スポットもあります

最後に、もう一つおススメの紅葉スポットをご紹介して、佛通寺のレポートを終わりたいと思います。

こちらも県内有数の紅葉スポットです。

また、県内のその他の紅葉名所はこちらのページでまとめています。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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